「 秋の読書 」 ― 2016年11月13日 10:25
「 秋の読書 」
わたしの知らぬ生に触れようと
わたしの気づかぬ生に出会おうと
わたしの及ばぬ生を仰ぎ見ようと
書物をさまよっている
そんなもの こんなところにみいだせようものか
乾いた瞳孔が咳をする
わたしの触れ得なかった生はとっくに行間から去り
わたしが出会いを回避してきた生は解読不能の記号に身を変えた
生が及ばなかったのではない
そのからくりをあばく蛍光灯がまたたく
おまえのもっとも知っていると思いこんでいるものをこそ
もっと繁く 目が泣き疲れるまで見つめていろと
ならんだ文字が
わたしを読み取っている秋の夜
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わたしの知らぬ生に触れようと
わたしの気づかぬ生に出会おうと
わたしの及ばぬ生を仰ぎ見ようと
書物をさまよっている
そんなもの こんなところにみいだせようものか
乾いた瞳孔が咳をする
わたしの触れ得なかった生はとっくに行間から去り
わたしが出会いを回避してきた生は解読不能の記号に身を変えた
生が及ばなかったのではない
そのからくりをあばく蛍光灯がまたたく
おまえのもっとも知っていると思いこんでいるものをこそ
もっと繁く 目が泣き疲れるまで見つめていろと
ならんだ文字が
わたしを読み取っている秋の夜
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