「 土曜日の回数 」2016年12月17日 09:42

「 土曜日の回数 」


「 生まれたと言ふのは 始めて自分に逢ったこと。

  生きてゐると言ふのは 自分と一緒に在るそのときのこと。」

          馬淵美意子 「ソフィスト風に」 より 
          (詩集『馬淵美意子のすべて』所収)



明るい陽ざしのさしこむ土曜日
計算では
三千六百回以上迎えてきた土曜日
そのうち
明るい土曜日が何回あったか
今朝のようにとても冷たい土曜日が
暗く荒れた土曜日が何回あったか
それとも
死にたくなった土曜日をいくど繰り返したか
なんど帆をあげていきりたったことか
どのようにも戻りかねた土曜日がなんど襲ったか
そんなこと普通数え返してもみないだろう
そんなもんだよ
忘れてしまうよ
忘れてかまわない
生きるってこと
多分そんなもんだけど
そのように
忘れるほど懸命だってことだ
そのたびに出逢い共に居ろってことだよ
出逢うべきということだ
手を離してはならんということだ

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つれづれにしたためた作文を投稿させていただきます。本人は「詩」を書いているつもりですが,、恥ずかしながら「詩」とは何かがわかっているわけではありません。

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