「 雨 」2016年08月08日 11:22

「 雨 」


   いずれ気圧の谷が通過しますれば
   やがてあなたは雨になるでしょう
   天気予報官のコメントが読みあげられて
   人びとはもはや傘など役立たないことを思い知る


   通過する大気のいさかいのなかでは
   私たちは溶け出る景色に転移するほかないだろう
   私たちが多彩な光源のひとつひとつであることに
   そのときはじめて気づかされるだろう
   かけがえのない単位 換算不能の人称のつぶ
   不可避の苦汁に充ち満ちた地の塩の缺片(カケラ) 
   それらひとつひとつの滴がこの世に降りそそぐ
   あわれな受動態の これは生誕のおぼろなしるし
   雨脚が慈しみであった私たちの刹那
   雨音が鼓動でもあった私たちの悔悛
   雨滴が刻印でもあった私たちの豊穣
   雨天をいただいてあんなに美しかった私たちが
   溶出するばかりの己をいつまでも翻弄している


   つかの間の白雨
   雨上がりを彩る半環の天弓
   はかなく押し流されてゆく存在証明
   もはや何も残りはしない
   雨が雨でありえた伝説なども

    
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つれづれにしたためた作文を投稿させていただきます。本人は「詩」を書いているつもりですが,、恥ずかしながら「詩」とは何かがわかっているわけではありません。

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